メンバー:神津(CL)、遠藤、花里、小倉、木村(慈)、さいご
天狗岳東壁は、東天狗岳の爆裂火口によってできた岩稜帯です。
無雪期には登攀対象になりませんが、冬期は基部から山頂まで雪壁を登ることができます。
↑岩峰を登攀するルートもありますが、私たちの目的は雪上訓練なので、雪壁のルートを登ります。
この東壁は表層雪崩が頻発するので、登る時期を見極める必要があります。
↑みどり池の湖畔に建つ“しらびそ小屋”にて。大好きな犬のラッキーの姿が見えず残念。
今回のメンバーは精鋭6名。左から組長、チンピラ、ほか一般市民3名。
↑初日は天狗岳東壁の下部で雪上訓練を行いました。
相変わらずデブリが斜面を埋め尽くしています。
↑訓練で一番重視しているのが歩行技術です。基本中の基本ですが、体が覚えるまで繰り返し練習します。
この日は気温が高く、積雪表面はクラスト気味で中は腐っていました。
固そうな面を選んで、菱形十字に延々と歩行練習を行いました。
↑滑落停止の訓練。これも重要な技術ですが、一番大事なのは滑落しない歩行技術だと思います。
右に回ったり左に回ったり前転したり。体勢を崩したらすかさず停止体勢をとること、
ピックを体の面に対して垂直に構えること、などなど、反射的に動けるように何度も訓練しました。
↑当会のスタンディングアックスビレイは、教科書と少し違います。
支点を踏む足を山足にすることで安定度が増します。
↑滑落する役がソリに乗って、勢いをつけて滑り落ちます。スムーズに止められるまで何度も練習しました。
何も知らずにパタゴニアのン万円もするジャケットを着てきてしまった新人の木村君… 笑。
(訓練用ジャケットを用意してるので大丈夫です)
15時半過ぎまで訓練して、日帰りの花ちゃんを心を込めてお見送りしました。
決して自分の飲んだビールの空き缶を他人に持ち帰らせるような悪いヤツは居ませんでした。
お楽しみの夕飯は水餃子と炊き込みご飯。めちゃめちゃ美味かったなぁ〜。食担のさいごさんは天才だな。
↑5:00 二日目は午前中から雨の予報。
空は曇り、湿った風が吹いています。
↑昨日より雪面は固く締まっています。
キックステップが正確にできていないと最後尾のリーダーからゲキが飛んできます。雪崩より怖いです。
↑もちろんタダでは登りません。
固くて滑りが良さそうな斜面に到達すると、リアルな滑落停止訓練が始まります。
↑いよいよ上部の岩峰に到着し、そこからはロープを使った訓練をしていきます。
↑クーロワールから山頂直下の稜線にラインをとります。
2P目をリードしたら、最後にちょっとした雪庇になっていて、崩れそうで緊張しました。
↑8:20 東天狗岳山頂で記念写真。 下山は中山峠経由にしました。
幕営地へ戻った後は、ビーコンを使ったセルフレスキュー訓練を行いました。
昼には雨が降ってきたので、本当は日没まで訓練するつもりでしたが(ウソ)残念ながら下山しました。
行程は短い山行でしたが、雪山の基本技術がみっちりと訓練できて、とても充実していました。
五月連休には北アルプス・岳沢で合宿があるので、この経験を生かしたいと思います。